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三十三観音聖地とはです。

二十一世紀は「情報化社会」といわれる反面、「心の時代」ともいわれる。
古来人類は、様々な宗教によって導かれ「心の安寧」を保ってきた。しかし、世の中の価値観は多様を極め、世界平和への道はなお遠い。個々人においても不安やおののきが募る一方というのが現実のように思う。
現代のそうした社会情勢を反映してのことだろうか、日本では今、「お遍路文化」が改めて注目されている。これを韓国でもやってみてはどうかと、韓国観光公社と韓国仏教文化事業団は、国内の古刹・名刹の中から厳選して、三十三観音聖地を創設した。韓国の人々の中にも根付く観音信仰を、あまねく広げて、韓国内はもとより、日本からも「お遍路さん」を呼び込みたいという。
百済から伝わったといわれる仏教文化のルーツを訪ね、日本とはまた趣の違う韓国の伝統文化を体感出来ることは、一番近い隣の国について日本人が新しい発見をする契機にもなるし、日韓文化交流の懸け橋ともなろう。巡拝の習慣がない韓国においても、これを機会に新しい形の旅行文化が生まれるかも知れない。目的はそれぞれ違っても、今を生きることに感謝し、思いやりの心を育み、未来に向かって己を見つめ直す。それは、二十一世紀に生きる人類の、国境を超えた希望でもあろう。
「韓の国三十三観音聖地巡りの旅」へ、老若男女を問わず多くの日本人が訪韓されることを願うとともに、この旅が、百年、千年と、時空を超えた新たな旅行文化の創造に寄与することを祈りつつ。